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  □第四部 仙台藩の食と名産品 資料一覧 (14/22)      
 
14) 民間備荒録 2巻2冊 建部由正撰 男由己等校 文政7年(1824)補刻 大坂秋田屋太右衛門江戸須 原屋茂兵衛

著者の建部由正(清菴)は、仙台藩の支藩である一関藩の侍医で、本書は三大飢饉の一つである宝暦の飢饉を機に記された救荒書である。救荒とは飢饉対策の意味で、上巻は備荒樹芸の法、備荒貯蓄の法から成り、飢饉、凶作に備え栽培すべき果樹や野菜の類、穀類等の貯蓄を説いている。下巻は飢えた人の救助法、凍死を救う手当て、90種類に及ぶ救荒食物の種類や調理法が記述され、医者としての実際の体験や知識が豊富に盛り込まれている。木版本として大坂でも出版され、また全国的に流布し、救荒書の原典的な存在となった。
 
   
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