(展観目録第44号)
徳川家康に関する図書展目録
 
 日 時  昭和39年4月15日(水)16日(木) 各12時より16時まで
 会 場  東北大学附属図書館会議室
 
目   録
○ 伝記
1. 徳川家康書状一軸 (天正18年)4月3日 細川幽斎宛
  急度含申候今日」越山小田原近所」諏方原と申所ニ」陣取候敵味方之」間十町斗候敵」惣構之外ヘ一騎」も不罷出一向無」正躰候此文に候者」北條自落不可有」程候」△様に止之可」申候 [恐々謹言]」
2. 徳川家康書状一軸 (無年号) さか中宛
  御文くハし具見」まいらせ候」さればをたハらへの」事」かさねて津かいくたし」まいらせ候返事のやう」きかれ候やうにとて」そなた」よりの御志そう」をた原へ」くたしまいらせ候王れら」志やう人にたち候ハん」する」ほとにふしなされ候て」しかるへく候すこしも」いつハり候ましく候ここ」もと」の事志さう見△△△」ほとにねんころに可申候」さて[けうへ]見事なる」くろ」の馬たまハり候ちん中」の事に候間一しほよろ」こび入り[まいらせ候]なをなを」このそう申さるへく候」[以上]
3. 徳川家康黒印状一通 (慶長5年)7月7日 秋田実季宛
  急度申遺候仍会」津表出陣之儀」来二十一日相定候」其方事山形出羽守(最上義光)」有同心米沢表へ」可有来陣候猶田中清六可申候恐々謹言」(徳川家康文書の研究、中巻505頁)
4. 徳川家康黒印状一通 (慶長5年)7月7日 秋田実季宛
  急度申候仍会津」表之儀来二十一日相」定候其方事山形」出羽守有同心可有」参陣候猶中川市右衛門津□修理亮」可申候恐々謹言
5. 徳川家康書状一通 (慶長5年)8月21日 秋田実季宛
  便札披見祝着」之至候仍先書田中」所より如申遣候上方」鉾楯付而令上洛候」條先々下被罷歸従」此方重而左右次第」迄可有在国候猶」西尾隠岐(吉次)可申候」恐々謹言(徳川家康文書の研究、中巻595頁)
6. 徳川家康書状三通 内閣修史局搨本
  ゝ都鹿苑寺蔵 某年7月2日 ◆ゝ都妙智院蔵 某年7月21日  京都相国寺蔵 某年某月22日
7. 神君御文の冩一冊 写本(編者写本者未詳) 朱訂
8. 御年譜五巻 徳川義正撰 写本(内藤耻叟の明治29年の識語と蔵書印がある)
9. 東照宮御実記附録二冊 大正4刊(日本偉人言行資料)
10. 東照宮神影十六將肖像一冊 写本(天保3(1832)細野忠陳写) 色註
  十六將は松平甚太郎康忠 酒井左エ門尉忠次 本多中務少輔忠勝 井伊兵部少輔直政 榊原式部大輔康政 平岩主計頭親吉 大久保七郎右エ門忠世 鳥居彦右エ門元忠 内藤四郎左エ門正成 渡辺半蔵守綱 高木主水入道性順 鳥居四郎左エ門直忠 大久保治右エ門忠佐 服部半蔵正成 蜂屋半之丞貞次 米津藤蔵入道浄心をいう
11. 東照大君分限帳一冊 編者未詳 写本(文化7(1810)岡田粛写)
12. 徳川家康の死因 (大郷信斎道聴塗説四48)
13. 徳川家康文書の研究上中下一、三冊 中村孝也撰 昭和33-36刊

14. 東照宮記八冊 編者未詳 稿本(成稿年未詳)
15. 徳川家康一冊 山路愛山撰 大正4刊
16. 家康一冊 辻善之助撰 昭和18刊(国民学術選書7)(信長秀吉と合刻)

17. 駿河草一冊 林信篤撰 写本
18. 駿河土産 寛永小説一冊 [林道春編] 写本
○ 駿河土産一冊 撰者未詳 写本
○ 駿河土産一冊 [大道寺友山撰] 写本
19. 武徳大成記三十一巻 阿部正武監修 林春常等編 写本(文化12(1815)某写)
○ 戦術
20. 家康公御陣取之図一舗 編者未詳 写本(彩色)
21. 家康公御感状記一冊 松平光之編 写本(秀忠公感状記と合写)
○ 徳川家康軍勢指揮の様(松浦静山撰 甲子夜話44-143)
○ 出版
22. 駿河版群書治要 (高木文撰 本邦現在最古の銅活字と其開板本の考証=好書雑載=実物二行(巻三十ノ二十一丁)張込)(なお本書には弘化元年(1844)紀伊藩開板群書治要巻三十七ノ十八丁(駿河板銅活字併用)実物二行が張込んである)
○蓬左文庫重要文化財展(昭和38.11)(重文駿河版活字参照)
○ 遺訓
23. 御遺状御宝蔵入百箇条二巻 徳川家康撰 写本
○江府紅葉山 御宝蔵百ケ条一冊 徳川家康撰 写本(文政4(1821)写)
24. 東照宮御遺訓附録四巻 松永良明撰 写本
25. 神祖三書六巻 編者未詳 写本(寛政5(1793)安達酒造右エ門写)
  「神祖御遺状神祖御遺訓、神祖御文字」よりなる
○ 日光
26. 日光本坊絵図一舗 撰者不詳 写本(彩色)
27. 日光御社参詣絵図九二枚 一箱(畳物)
28. 日光法会一覧一冊 撰者未詳 写本
29. 東照宮史一冊 東照宮社務所編 昭和2刊
30. 東照宮宝物志一冊 東照宮社務所編 昭和2刊
31. 徳川源氏大系図一冊 蜂屋定国編 原本(天保3(1832)稿)
32. 徳川家譜一冊 撰者未詳 写本(弘化元(1844)籾山徳鄰写)
33. 創業記考異十巻 撰者未詳 写本(天安11〜正保2迄の記事)
34. 幕罪二百ケ條一冊 撰者未詳 写本(明治2年某写)
35. 徳川政教考二冊 吉田東伍撰 明治27刊
36. 千代田城大奥二冊 永島今四郎 太田贇雄編 明治25刊
37. 千代田乃大奥一帖 楊洲周延画 明治27-9刊(錦絵)
○ 江戸城大奥秘蔵考一冊 足立直郎撰 昭和36刊
◎ 家康に関する諸家評伝(諸文献に見る)
38. 徳川家康は無筆同様の悪筆、花押もきたなし(渡辺華庵対話273=三十幅4)
○ 家康の人材登用(白石遺考10ノ2) ○ 家康人才をあぐるに注意せし事(室鳩巣駿台雑話、義47) ○ 家康が人を用ふるの妙(和田正路、異説まちまち2ノ101) ○ 家康よく諫言を容る(駿台雑話礼6) ○ 家康よく臣下を撫育す(小山田與清、松屋筆記
106ノ49)
 ○ 家康常に面を俛して人と應対す(甲子夜話70ノ 79) ○ 年若き時より何事につけてもハキとせし事なし−本多忠勝談 (浅野梅堂寒檠王巣(ソウ)綴139) ○ 家康は自身にては働かず、囲碁が好きで下手、金銭に吝し、無筆同様の悪筆、矮小肥満、髭太く無口、采配を執れば摩利支天の如し(神沢貞幹翁草五八681) ○ いやな男、徳川家康−その冷酷な人生観と処世術には、私はどうしてもついていけない−尾崎士郎(文書41.7−昭和38.7)