東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■7月23日


 私が其掛茶屋で先生を見た時は、先生が丁度着物を脱いで是から海へ入らうとする所であつた。(中略)特別の事情のない限り、私は遂に先生を見逃したかも知れなかつた。それ程浜辺が混雑し、それ程私の頭が放漫であつたにも拘はらず、私がすぐ先生を見付出したのは、先生が一人の西洋人を伴れてゐたからである。
(『こゝろ』二)
(『漱石全集』 第9巻)


『こゝろ』
参考文献



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