東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ |
■6月9日 ○裏の北縁の硝子戸を開ける。角に薔薇の樹あり。まだ花を着く。此木の咲き出しのはもう二ヶ月位も前と思つてるのに、まだ所々に赤き蕾あり。夫から夫へと落ちては咲き咲いては落ちるなるべし。梧桐の根の小町菊も然り。 (明治43年6月9日(木) 日記)
(『漱石全集』 第20巻)
※漱石は、明治43年5月頃から胃病に苦しんでおり、6月6日、長与胃腸病院を訪れた。6月18日には、同病院に入院することとなる。この間のことは日記及断片に記されている。 ※参考文献 |
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