東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■6月5日


 暑昨日と同じ北側の縁に出て、籐椅子に寐て、〔ノ〕イエ ルンドシヤウを見る。地面が湿つて滑らかで実に好い気持ちで英国などでは千金を出してもこんな色と肌色の地面は手に入らない。萩は柔かく伸びて二尺位になつた。其隣の薄も細い葉を左右にひろげた。紫陽花は透る様な葉を日に照らしてゐる。
(明治44年6月5日(月) 日記)
(『漱石全集』 第20巻)


※関連資料 ノイエ ルンドシヤウ("Die Neue Rundschau")
参考文献



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