東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■4月19日


 代助は笑ひながら、両手で寐起の顔を撫でた。さうして風呂場へ顔を洗ひに行つた。頭を濡らして、椽側迄帰つて来て、庭を眺めてゐると、前よりは気分が大分晴々した。曇つた空を燕が二羽飛んでゐる様が大いに愉快に見えた。
(『それから』)
(『漱石全集』 第六巻)


参考文献


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