東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■2月9日


 先達てCraig氏に雪は好キかと尋ねたら大嫌ひだと答へた 何故と云たら泥がきたないと云つた泥は誰も好くまいが雪はpoetノ愛するものだと答へてやつた
(明治34年2月9日(土) 日記)
(『漱石全集』 第19巻)


※明治34年(1901)、漱石34歳。英国に留学中だった。
※クレイグ、ウィリアム・ジェイムズ(William James Craig(1834〜1906))は、英国留学中の漱石の私的教師、シェイクスピア学者。漱石は、ロンドン大学での授業の聴講は数ヶ月で止めてしまったが、クレイグの個人指導は、明治34年1月〜10月まで続けた。当時の漱石の日記(『滞英日記』)の中にはクレイグが多く登場する。漱石は、「クレイグ先生」(『永日小品』)の中で、クレイグの風貌や人となりを活写している。
参考文献


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