東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■1月21日


 倫敦の市内を散歩すればほしき物沢山有之国へ帰るとき見やげものにしたきものも非常に多く候へども如何にせん微力にて一向買ふ事出来ず故に散歩のときは場末の田舎のみあるき居候
 先年熊本にて筆と御写し被成候写真一枚序の節御送り可被下候厚き板紙の間に挟み二枚糸にてくゝり郵便に御投じ可被下候当地は十円位出さねば写真もとる事できず候故小生は当分送りがたく候
(「明治34年1月22日(火) 夏目鏡あて書簡」)
(『漱石全集』 第22巻)


※英国留学中に妻・鏡子へ送った書簡。鏡子からは、同年5月2日に写真が届いたという。漱石はその写真をストーヴの上へ飾った。
参考文献

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