東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■1月14日


 拝啓平生は御無沙汰をして済まん。年礼も賀状も全癈として見たが矢張り中川元さん抔からくるとさうも行かぬ。君の留守宅へも失敬して仕舞つた。いづれ妻がまかり出る。僕のうちでは又年の暮に赤ん坊が生れた。又女だ。僕の家は女子専門である。四人の女子が次から次へと嫁入る事を考へるとゾーツとするね。貯蓄をせんといかん。
(明治39年1月14日(日)菅虎雄あて書簡)
(『漱石全集』 第22巻)


※この年、漱石は39歳。
※菅虎雄(1864〜1943)は教育者。中川元(1851〜1913)は教育者。
※四女アイは明治38年12月14日に誕生した。
参考文献


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