東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ


■11月16日


今日の日曜も、暢びりした御天気も、もう既に御仕舞だと思ふと、少し果敢ない様な又淋しい様な一種の気分が起つて来た。さうして明日から又例によつて例の如く、せつせと働らかなくてはならない身体だと考へると、今日半日の生活が急に惜しくなつて残る六日半の非精神的な行動が、如何にも詰らなく感ぜられた。
(『門』二の三)
(『漱石全集』 第六巻)


※解説: 『門』は、明治43年3月1日から6月12日まで『東京朝日新聞』に連載され、単行本は、明治44年1月1日春陽堂から発行された。
参考文献



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